通信大学では比較的短い2000字程度のレポートをたくさん書かなくてはいけませんが、書き方を教えてもらう機会は多くありません。この記事では、はじめてレポートを書く通信大学生にオススメの「レポートの書き方の参考書」を紹介します。
まず書く
自分の過去を振り返ると、「ちゃんとしたレポート」を書かなければいけないと気負いすぎてなかなかレポートを書けなかった経験があります。
通信大学のレポートは最初のレポートを書くまでは、「こんなんでいいんだろうか」と悩むのですが、一通目を提出すると、合格にしろ不合格にしろ、なんらかのフィードバックが得られるので方向性が見えます。まずは早めに最初のレポートを書いて提出することをお勧めします。
他人の合格レポートを見ると「この程度」がわかる
実際の合格レポートで「イメージをつかむ」と、レポートが書きやすくなります。ただ、他人のレポートを探すのに時間がかかる場合はやめた方がよいです。
1.情報交換できる仲間をつくる
以下のような方法で、情報交換できる仲間を作っておくとレポートについて相談できます。
- 自分の大学のMIXIグループやLINEグループに参加する
- 早めにスクーリングに参加して情報交換できる友人をつくる
MIXIグループは「○○大学 通信 MIXI」などで検索すると出てくることが多いです。
個人メッセージをやり取りする場合は宗教の勧誘かもしれないので、親切すぎる人にはご注意ください。
2.ネットを検索する
レポート名で検索すると、たまに自分のブログにレポートをあげてくれてる人がいます。私はそうした方のレポートがかなり参考になりました。
ネット上にはレポートの売買サイトがありますが、それはさすがにNGだと思います。
レポートの参考書
自分がいくつかレポート系の本を読んだ中で、参考になった本を掲載します。
ただ、これも振り返ると「参考書を読むのに時間をかけすぎた」「本の参考レポートのようなクオリティにできなくて悩んだ」という反省があるので、最初に書いたようにとにかく「まず書いて提出する」ことが大事だと思います。
1. 最新版 論文の教室 レポートから卒論まで
対象:中間試験や期末試験の代わりとなるレポート〜卒業論文
通信大学の2000字程度のレポートにはやや内容が重いのですが、やはりわかりやすいので選びました。まずざっと読んでおくと良いと思います。
作文がとてもヘタな「ヘタ夫くん」の作文を、大学教授の著者がどんどん直していくという展開です。対話形式で書かれているのでわかりやすいです(文体の軽いノリは好みが分かれるかもしれませんが)。
また、「文献から問いを見つける方法」や「アウトラインの膨らませ方」など、具体的な手順が参考になりました。
- ダメ論文と良い論文の作例が豊富
- 論文の考え方、書き方を噛み砕いて詳しく解説している
2. レポート・論文の書き方入門 第4版
対象:通信教育のレポートや大学1・2年生の教養科目のレポート
短く要点がまとまっていて、全体でも116ページと薄く、さらに重要な部分が最初の50ページほどにまとまっているのですぐに読めると思います。レベルは高いですが、4000字程度の参考レポートも掲載されています。
「論文の教室」でイメージをつかんだ後、手元において書き方を参照するのに向いている本だと思います。
- 短く要点がまとまっている
- 「レポートの考え方」について詳しく解説している
- 文献の読み方について詳しく解説している
- レポートの作例(4000字程度)がある
3. 伝わる・揺さぶる文章を書く!
対象:文章を書く人
長年ベネッセで高校生の小論文指導に携わった著者が、「機能する文章」を書くための戦略をアドバイスする本です。
レポート用の本ではありませんが、「なんのために文章を書くのか?」や独自の「問い」「論点」を作るための方法などが参考になりました。
- 「なんのために文章を書くのか?」がわかる
- 独自の「問い」「論点」の立て方がわかる
参考書を選ぶときのポイント
たくさんあるレポートの書き方の参考書で、共通してこのポイントは外せないと思ったことを書きます。
意外にも「レポートの書き方」系の本でレポートの作例が載っている本は多くありません。はじめてレポートを書くときにはイメージをつかむために作例が役に立ちます。書店や図書館で確認するようにしましょう。
通信大学のレポートをいくつか書くうちに、レポートがうまく書けないときは、ほぼ「参考図書の内容をうまく読めていないとき」だということがわかってきました。よく読めれば書くことができます。文献の読み方についても解説されているかチェックしたいです。
早めにレポートの書き方のコツをつかんでおくと学習の効率が上がりますので、参考にしてみてください。